電子医療情報の現在は、調剤記録の電子化により、電子処方箋、電子薬歴、電子処方箋の保存等が進められて、かつ各医療機関では患者の診療情報の電子カルテ化が進んできています。
しかし、各医療施設が個々に管理をしているために保存データに限度があり又システムも個々で管理するのみで、その共有は行われていません。
電子処方箋は、オンライン資格確認システムと連携し、患者の同意のもとで全国の医療機関、薬局で過去3年間の調剤履歴が参照できるシステムになってきています。
やっと、調剤についての情報の共有が可能になってきましたが、病院、診療所等の医療情報の共有は、ほど遠いのが現在の状況なのです。イギリスにおいては電子カルテの国有管理が進められ重複診療、重複検査がなくなって医療費の削減のみではなく治療方針、治療方法に大きな貢献をしてきています。
わが国では、電子カルテの国有管理を主張すると医師会や病院協会から猛反発を受けます。しかし、医療は誰のためにあるのかを考えたとき、自ずと結論は出てくると考えます。
時の流れに任せることも選択肢ですが、真の医療の在り方を国民と医療機関、政府がこぞって考えなければならないと思います。
ここに私たちは、我が国の医療情報システムの共有及び改革を推進するために日本電子医療情報学会を設立します。
令和6年12月19日
日本電子医療情報学会設立発起人一同